
自由度が高く
自ら考えて動ける
弁理士(特許・意匠) 宇敷美代子
2002年 入所
2002年12月 弁理士登録
学歴:2000年 宇都宮大学大学院工学研究科機械システム工学専攻修了
前職:工作機械メーカ CAM開発
インタビュー
YKIに入所した経緯を教えてください
弁理士のことは、学生のときから「理系が活躍している士業」ということで興味を持っていました。大学院修了後は、知財関係ではなく、メーカに開発者として入社しました。ところが、入社した直後から会社の調子がどんどん悪くなってしまって(笑)。それで、不安になって、前職在職中に、弁理士試験の勉強を始めて、一次試験合格をきっかけに転職活動をしました。
YKIは、転職エージェントに紹介され、面接を受けて、内定をいただいて入所しました。ですから、業界のことを勉強したり、他の事務所と比較したり、ということはしていなくて、転職活動としては、ちょっといい加減だったかもしれません。ただ、面接のとき、当時の所長・副所長(現在の会長・相談役)がとても朗らかで話しやすい雰囲気だったので、なんとなく「いい事務所」と感じました。その後、二十年以上、満足して勤務続けられているので、その時の印象は、「当たり」だったと思っています。
現在の業務の魅力は何ですか?
書類作成がメインの仕事のため、傍から見ていると地味ですが、私自身は、パズルや謎解きに近い面白さを感じています。実施例の中に隠れている発明の発掘、発明の効果を生み出す最小の構成の特定、クレームにおける言葉選び、中間処理における反論ポイントの探索など、どこかパズルに似ている面白さがあると感じています。
また、弊所は、個人の裁量に任せてくれる範囲が大きく、自己決定できる事項が多いです。ある論文によれば、自己決定できること、すなわち、自分で決めて行動することが、人間の幸福感にとって重要な要素らしいので、弊所は、自己決定できる事項が多いのも魅力だと思います。
仕事をする上で意識していることはありますか?
いろんな視点から考えることを意識しています。発明をいろんな方向から捉えるというのもそうですし、お客様の望む形は何か、審査官からどう解釈されるか、侵害者はどういう回避案をとるか、といったように、様々な視点から考えることを、意識するようにしています。
また、弊所は、個人の裁量に任せてくれる範囲が大きいのですが、だからこそ、一緒に仕事をする事務方のことや、お客様の処理日程等も考えて、計画的に業務を処理することを心掛けています。
YKIに入所して印象的だったことはありますか?
上下の垣根が少なく、自由な雰囲気というのが印象的でした。所長、副所長でも、気軽に相談できる環境が整っています。業務とは関係ない話にはなりますが、以前、弊所の第二オフィスで漏水が発生して、フロアが水浸しになったことがあるのですが、第二オフィスのトップだった副所長(当時)が一番多く雑巾絞っていました。その副所長は、所長を経て、現在、相談役をされています。
思い出に残っている案件や業務について教えてください
ある自動車メーカのお客様から、新規発表の目玉となる車両に関して約50件の特許出願を、一括でご依頼いただいたことです。もちろん、全てを私一人で担当したわけではなく、数人で手分けして、担当しましたが、日程的な余裕が無いこと、また、多数の発明の整理等も必要で、とても大変でした。また、お客様側の知財担当者も短い期間で資料を揃えたり、弊所からの質問に回答したりしていて、本当に大変そうでした。最終的に出願する頃には、お客様の知財担当者と、ちょっとした「戦友」のような感じになりました。
有難いことに、この一件は、高く評価頂けて、その年、お客様が取引している15前後の事務所の中で、「最優秀事務所」として表彰していただけました。
YKIに入所して学べたことや得られたものはありますか?
前職は、メーカ開発で、知財とは縁遠かったので、入所した後は、学ぶことばかりでした。
特に、弊所は、一人の担当者が、一つの「発明」を担当する方針のため、その発明に関係する出願、中間、外国出願、外国中間、権利行使等、知財のあらゆるシーンに携わることができます。そのため、知財業務に関して、様々なことが学べます。
今後チャレンジしたいことについて教えてください
いま、生成AIの開発スピードに驚いています。機密保持が求められる知財業務で生成AIを利用するには、いくつかの課題があるとは思いますが、生成AIを業務にどう生かせるか、チャレンジしたいです。
とある日の
流れ
- 9:00
- リモートで業務開始 /メールチェック・タスク確認
- 10:30
- US中間応答の検討
- 11:45
- 昼休憩(在宅のためテレビをみながら昼食)
- 12:35
- 新規出願の原稿作成
- 14:00
- お客様からの急ぎの問い合わせ対応
- 14:30
- 新規出願の原稿作成
- 15:00
- 15分休憩。在宅のため、飼い猫を撫でまわす。
- 15:15
- 新規出願の原稿作成
- 18:30
- 退社