
チャレンジできる場所
弁理士(商標) 浅見祥子
2006年 外国事務として入所
2019年 商標部門に異動
2021年 弁理士登録
学歴 1998年法政大学法学部卒業
前職は研究所の人事部門
インタビュー
YKIに入所した経緯を教えてください
大学時代から卒業後の数年間は英語の勉強に力を入れていたため、英語を活かせる仕事を探していました。そんなとき、知人から特許事務という仕事があると聞き、興味を持ちました。ちょうどそのタイミングでYKIの外国事務の募集を見つけ、応募しました。
当時は、知財のことはもちろん、弁理士という資格や特許事務所の役割についても全く知らないまま入所しました。
現在の業務の魅力は何ですか?
入所後13年間は外国事務(外内事務)として働いたあと、商標弁理士になりたいという意思を事務所に伝えて、商標部門に異動しました。2021年に弁理士登録し、現在は商標部門の弁理士として業務に携わっています。
外国事務(外内事務)の仕事は、海外のクライアントが日知的財産権を取得・維持する際のサポート業務です。海外のクライアントや代理人から最初にコンタクトを受ける窓口となり、弁理士や技術担当者とクライアントの間に入って、正確なスケジュール管理を行いながら手続きを円滑に進めます。そのため、高いコミュニケーション能力が求められ、実務を通じてこのスキルを磨ける点が魅力だと思います。
商標弁理士の仕事は、企業などのブランド戦略を法的な観点からサポートすることです。商標業務は、飲食業、食品、ファッション、医療、IT、音楽、芸能など、あらゆる業界に関わります。そのため、法律や知的財産制度に関する専門知識だけでなく、自分の趣味や興味のある分野の知識も活かしながら、クライアントのブランド戦略に貢献できる点が大きな魅力だと感じています。
仕事をする上で意識していることはありますか?
直感を信じることと誠実であることを常に意識しています。業務を進めるうえで「何かおかしい」と思ったら必ず立ち止まって確認し、不安があるときは周囲に相談するように気を付けています。懸念事項があるときは必ずクライアントにも正直に丁寧に説明することを心がけています。
YKIに入所して印象的だったことはありますか?
人間関係がオープンでフラットなことが印象的でした。所長や副所長、弁理士や事務という立場を超えて意見を言い合える雰囲気があります。
思い出に残っている案件や業務について教えてください
弁理士になって2年目のとき、初めて海外の国際会議に参加しました。国際会議には世界中の知財弁護士や弁理士が集まり、日頃から案件を依頼し合う海外の代理人たちと直接会って話すことで、親交を深めるとともに、お互いの信頼を確かめ合う機会となります。まだ弁理士2年目の私にとっては大きなチャレンジでした。
しかし、初めての海外出張、初めての国際会議ということもあり、緊張のあまり会期中に体調を崩し、現地の病院を受診することになってしまいました。同行していた同僚の弁理士だけでなく、会う予定だった海外の代理人にも大変なご迷惑をかけてしまいました。
それでも、外国事務として何年もメールのやりとりをしていて名前だけはよく知っていた海外の代理人に初めて直接会えたこと、そして彼らから「この世界にようこそ!」と温かく迎え入れてもらえたことは、とてもうれしく、忘れられない思い出となっています。
真摯に、そして楽しそうに仕事に取り組む世界中の知財弁護士や弁理士たちと交流する中で、「自分もこの人たちに信頼される弁理士でなければならない」と強く感じ、気を引き締めるきっかけとなりました。
YKIに入所して学べたことや得られたものはありますか?
特許事務の仕事についてなにも知らずに入所しましたが、先輩方の指導のもと徐々に仕事を覚えていきました。そのころに指導してくれていた先輩からかけられた言葉が印象的で、今でもよく覚えています。
「どうすればクライアントのためになって、事務所のためになって、自分も働きやすいか、自分で考えて自分から動いていかないといけない」
特許事務の仕事は、自分の担当案件について責任をもって手続きを完了させなければなりません。そのためには何をするべきか、自分から考えて能動的に動くことが必要と学びました。
弁理士になった今でも胸に刻んで大事にしている教えです。
今後チャレンジしたいことについて教えてください
知財や商標の大切さ、面白さや奥深さをクライアントだけでなくもっと広い範囲の人たちに伝えられるような仕事にチャレンジしたいです。
とある日の
流れ
- 9:00
- 在宅で業務開始。メールチェック・タスクの整理
- 9:30
- 調査報告書作成
- 11:00
- クライアントとの面談の準備
- 11:45
- 昼休憩
- 12:35
- 外出 クライアント訪問のため
- 14:00
- クライアントとの面談
- 16:00
- 自宅に戻り、特許庁への提出書類の準備
- 19:00
- 業務終了